中学受験の基礎知識
東大、京大、一橋、東工大や他旧帝国大学(北大、東北大、大阪大、九大)を含む国公立大学や、早慶、医学部などの難関大学合格実績が高い中学校
- 国立大学法人東京学芸大学の附属中学校である3校は小金井中学校・世田谷中学校・竹早中学校
- 国立大学法人筑波大学の附属中学2校は筑波大学附属駒場中学校と筑波大学附属中学校
- 東京大学の合格実績のある男子伝統校、開成・麻布・武蔵を「御三家」と呼ぶ。
- 東京大学の合格実績のある女子伝統校、桜蔭・女子学院・雙葉を「女子御三家」と呼ぶ。
中学入試が行われる時期
- 一般の受験生を対象にした入試の開始日は、都県ごとによる。
- 埼玉県は1月10日、千葉県は1月20日、東京都・神奈川県は2月1日スタート。
- 帰国生対象の入試や推薦入試は12月に行われることも。
中高一貫校の「同一型」「併設型」「連携型」
中高一貫校は3種類
【同一型】
- 中学校と高等学校の課程を一本化した型。
- 「中等教育学校」の名で実施され、高校へは内部進学のみとなり外部生の募集は基本的にはなし。
- 中学校に相当する期間は前期課程、高等学校に相当する期間は後期課程とも。
- 教育課程が完全に一本化されて中高一貫教育の効果が高い。
【併設型】
- 学校法人や都道府県等の設置者が中学校と高等学校を設置し接続する型。
- 高校へはエスカレーターに上がる。
- 併設型は高校受験で外部生を募集する学校もあるが、私立の場合は募集を行わない学校も。
- 部活動は文化部を中心に中学生と高校生が連携して実施されています。
【連携型】
- 設置者が異なる中学校と高等学校が連携して教育。
- 高校の教員が中学校に出向くなど、中学生の頃から高校教員が関わりを持つ。
- 高校へは簡便な試験で選抜が行われ、連携外の学校からも受け入れる。
- 一貫教育としての効果に乏しく、特徴ある教育の実施も難しいという欠点も。
- ほとんどは公立校で実施。
完全中高一貫校
- 高校からの生徒募集を行わない中高一貫校。
- 完全中高一貫校の場合は高校からの募集が行われないため、小学校の頃から検討する必要がある。
- 中高一貫教育の長所は学習の前倒し。
- 同一・併設型の学校では中高と教育過程が統一されているため教育課程の前倒しが可能。
- 外部生の募集を行っているところは学習計画の前倒しのため、外部生は後れを取る場合も。
入試の回数
- 入試を行う回数は、学校による。
- 国立、私立難関校、公立中高一貫校は、1回のみの学校が多い。
- 私立中堅校では複数回入試を行う場合が増加。
- 複数回入試を行っている学校を第一志望とする場合、何回も挑戦することが可能。
入試科目
- 4教科(国算理社)か2教科(国算)の入試が一般的だったが、他の入試方式も増えて多様化。
- 難関校・上位校・有名校は教科型を行うことが多く、中堅校ではさまざまなタイプの入試を行う。
- 公立中高一貫校の入試は、教科横断型・総合型。
(1)教科型
- 基本形は、国算理社の4教科。
- 学校によって、国算の2教科、国語または算数のみの1教科、算数と理科といった変則2教科なども。
- 教科書の内容だけでは対処できないような難問な出題が多い。
(2)教科横断型・総合型
- 複数の教科の内容が含まれた資料や文章、実験結果などを読み、設問に解答していく型。
- 細かい知識は不要で、問題に含まれる情報から自分で説明できる力が必要。
- 難関校や上位校では、難易度の高い内容の出題が多数。
合格最低点
- 合格のボーダーラインのが50〜60%程度が多い。
- 国立や公立中高一貫校の合格最低点は公表されないが、80%程度の得点が目標。
競争倍率
- 3倍程度までの学校が多いが、一部の人気校では5倍、10倍も。
- 私立は合格しても入学しない受験生の数を見越して募集定員より多めに合格者を出すことがある。
- 国立や公立中高一貫校では、合格者が入学しない場合は不合格者から繰り上げることがある。
入学願書
- 秋になると、各中学校が入学願書を配布。
- 国立や公立中高一貫校は無料の場合が多い。
- 入学願書を入手したら必要事項を記入し、受付期間中に受験料とともに学校に提出。
- 受理されると受験票が交付され、入試当日はその受験票を持参。
- 難関校や人気校では出願を書留による郵送で行うケースもあり、この場合は受験票が返送される。
- ネット上で出願を受け付ける方法もあり入試日の直前まで申し込みができるのが特徴。
受験料
- 受験料は、国立で5,000円、公立中高一貫校で2,200円、私立中学で20,000〜30,000円程度
- 複数回入試を行う私立中学では2回以上申し込めば、割引を行う場合も。
入学願書以外の必要書類
- 小学校校長の公印を押した調査書が必要となる学校も。
- 調査書の代わりに通知表のコピーが必要な学校も。
- 指定医療機関での健康診断書が求められる学校も。
- 千葉県・茨城県の私立中学の推薦入試では推薦書が必要。
- 帰国子女の場合は保護者の海外赴任証明や海外の小学校の在籍証明が必要。