高校受験の基礎知識
高校受験(高校入試)
- 高校入学の資格を得るための試験。
- 完全中高一貫制の学校を除いて、全国全ての高校で実施。
高校入試の時期
- 国立・私立は1~2月初旬。
- 公立は2月の初めに推薦入試、2月末頃に一般入試を実施。
- 実施される時期にちなみ、推薦入試は前期(1期)選抜、一般入試は後期(2期)選抜とも。
推薦入試(前期選抜)
- 推薦入試では校長推薦などをもとに調査書、面接、作文(小論文)によって合否が決定。
- 推薦入試には単願(専願)と併願(複願)がある。
- 一つの高校限定で願書を提出する単願が原則。
- 単願で合格した場合は入学が必須だが、合格ラインが下がり、合格しやすくなる。
- 併願の場合は入学の義務はないかわり、合格ラインが高くなる。
- 推薦入試での学力検査は実施する高校も増加。
- 作文にかえて小論文を課す高校も増加。
一般入試(後期選抜)
- 一般入試では学力検査と調査書によって合否が決定。
- オーソドックスな試験形式。
- 都道府県によって受験生による自己PRが加点される。
国公立高校入試
- 公立高校は主に地方公共団体が設置した高校。
- 都立、県立、道立、府立、市立、町立、村立、(など。
- 学費が安く、一般的に生徒の自主性に任せた教育。
- 国立高校は主に5科目入試で、試験問題は高校が独自に作成。
- 公立高校でも一部の難関校や特定の学科の独自問題による試験を課す場合あり。
- 公立高校は都道府県ごとの統一入試問題による学科試験が実施。
- 試験は5科目(英・数・国・理・社)。
私立高校
- 学校法人が設置した高校。
- 私立高校は公立高校に比べ学費が高い。
- 教育は建学の精神に沿って行われるため、自由な校風の高校もあれば、厳しい高校も。
- 私立高校は3科目(英・数・理)入試が一般的。
- 試験問題も問題の難易度も学校独自による。
- 私立受験では内申点(調査書)は参考程度、学科試験の得点が重視(推薦入試の場合は逆)。
中高一貫制
- 中学校(3年間)・高校(3年間)の6年間の教育を一貫して行う学校。
- 無試験で内部進学できる。
- 高校からの募集がある学校と、ない学校がある。
- 都市部の私立学校には中高一貫制をとる学校が多い。
- 公立の中高一貫校も増加。
学区制度
- 公立高校の普通科の受検資格を地域ごとに制限する制度。
- 工業科、商業科などの専門学科や国立・私立高校を受験する場合は原則学区制限はなし。
学費
- 入学金や授業料、PTA会費などの諸費用を含めた場合に3年間で国立が約130万円、公立が約150万円、私立は約300万円
- 国公私立共に公的機関などの奨学金制度を利用可能。
- 無利子の貸し付けで、一部返還が不要なものも。
- 私立高校には特待生制度があり、成績の優秀な学生は学費の全額または一部が免除。
調査書(内申書)
- 9教科の評価点(素内申=通信簿の点数)。
- 特定の科目の比重を重くした評価点(換算内申)も。
- 高校入試における調査書の扱いは都道府県による。
- 東京都・大阪府などでは3年次の評価点のみが反映、京都府は2~3年次、長崎県は1~3年次の評価点が反映。
- 学力検査と調査書の得点換算比率も都道府県による。
- 調査書には欠席・遅刻日数、生活態度などもあるが一般入試ではこれらの事項は参考程度。
通信制高校
- 自宅で学習することで、高校卒業資格を得られる高校。
- 自習に加え、週に1~3回、または年に数日~数周間のスクーリング(登校)が必要。
- 全国から生徒を募集する広域通信制と、特定の地域からのみ生徒を募集する地域通信制がある。
- 広域通信制の高校は本校以外に、複数の学習センターを各地に配置。
- 大ていの通信制高校は単位制。
学年制と単位制
- 学年制と単位制の2種類。
- 多くの高校は学年制、最近は単位制を採用する高校も増加。
- 制度を併用する高校も。
学年制
- 学年制の高校では、3年分の授業カリキュラムがあらかじめ組まれる。
- 学年制では単位(授業)を落とすと進級できない。
単位制
- 単位制の高校では、卒業に必要な単位数があらかじめ決められている。
- 一定の枠内で自由に授業を選択し、必要な単位数を取得すれば卒業。
- 単位制では学年がなく、単位を落としても留年することはない。