医系

学科系統分類表-医系


大分類 中分類 小分類(学科)
保健 医学
(進学課程)
医学(平成3年以降使用しない)          
医学
(専門課程)
医学 医学類        
歯学
(進学課程)
歯学(平成3年以降使用しない)          
歯学
(専門課程)
歯学          
薬学関係 薬学 薬剤学 厚生薬学 製造薬学 衛生薬学 製薬化学
製薬学 生物薬学 総合薬学 薬科学 総合薬品科学 医療薬学
漢方薬学 健康薬学 創薬学 生命薬学    
看護学関係 看護学 衛生看護学 保健看護学 人間看護学 看護・医療科学類  
医学専門学群
(1、2年)
医学専門学郡(1、2年)(平成15年以降使用しない)          
医学専門学群
(3〜6年)
医学専門学郡(3〜6年)(平成15年以降の入学者には使用しない)          
その他 栄養学 保健学 衛生技術学 産業衛生学 環境保健学 臨床検査技術学
保健栄養学 鍼灸学 診療放射線技術(科)学 生物科学 保健衛生学 生命科学
医療栄養学 医療福祉学 臨床心理学 医療情報学 感覚矯正学 健康体育
臨床栄養学 健康科学・看護学 理学療法学 作業療法学 文化栄養学 (総合)リハビリテーション学
医療工学 放射線技術科学 言語聴覚障害学 放射線・情報科学 衛生学 医療経営管理学
放射線学 臨床工学 健康環境科学 地域福祉学 診療放射線学 栄養健康学
言語聴覚療法学 視機能療法学 保健福祉学 コミュニケーション障害学 医療福祉(・)マネジメント学 医療福祉環境デザイン
言語聴覚学 養護保健学 総合健康学 臨床福祉学 国際福祉開発マネジメント学 口腔保健学
口腔生命福祉学 身体機能ケア学 柔道整復学 視能矯正学 医療貢献学 健康科学
環境マネジメント学 臨床検査学 医療福祉経営学 医療秘書学 医療福祉デザイン学 医療リハビリテーション学
社会リハビリテーション学          

  医学部は日本の最難関の学部です。適性が問われる分野なので、ほとんどの大学で入試の際に面接を実施しています。カリキュラムは、教養教育・臨床前教育・臨床実習の三つに分けられます。1年次では、一般教育科目を中心とする教養教育や、リハビリ施設や老人医療施設などの医療現場で実習を行い、倫理観や医師としての心構えを身につけます。

 

 2~4年次では、基礎医学や臨床医学などの臨床前教育を受けます。この期間は実験・実習も多くなり、4年次には、その時点での学生の知識や技能、態度などを評価する全国共用試験が実施されます。これはCBT(知識テスト)とOSCE(臨床能力の実地テスト)で構成され、合格しないと5年次からの臨床実習には進めません。

 

 5・6年次は臨床実習が中心となり、6年次に医師国家試験に合格すれば医師免許を取得できます。卒業後は、全国の大学病院で2年以上の臨床研修が必修化されています。

 

 

歯学部も医学部同様、6年制です。一般教養科目を履修し、基礎歯科医学や臨床歯科医学を学んだ後、5、6年次に臨床実習が行われるのもほぼ同じで、卒業後は1年以上の臨床研修を経て、一人前の歯科医師となります。

 

 

 また、最近の口腔医療は、虫歯の治療を中心としたものから、歯の色を白くするホワイトニングや歯列矯正、顎関節症の治療など、患者の多様なニーズを満たす治療へと領域を拡げています。さらに、スポーツとの関わりも深いため、近年ではスポーツ外傷の予防・軽減や競技力の維持・向上を助けるスポーツ歯学の外来を設けている大学病院もあり、こうした幅広い知識を養うために、大学院に進学する人も増えています。

臨床薬剤師を育てる6年制課程と、薬学研究を行う4年制課程

 薬学を学ぶ場合、臨床を重視し、薬剤師を育成する6年制課程と、研究者の育成を目指す4年制課程があります。

 

 6年制課程は薬学科や医療薬学科などの名称で、臨床薬学と医療薬学を中心に学びます。1年次では教養科目や基礎科目を中心に履修し、2年次から本格的な専門教育が始まります。早期から医療や薬局などでの現場体験の機会があります。4年次には全国共用試験が行われます。それまでに培ってきた知識やスキルを確認し、合格すれば5年次から病院や薬局での約半年間の実務実習が受けられます。6年次は卒業研究と薬剤師国家試験に向けた総仕上げが中心となります。

 

 4年制課程は“薬科学科” や“生命薬科学科”“創薬科学科” などの名称を採用しています。薬について学べる点は6年制課程と同じですが、カリキュラムは創薬などの生命科学を中心としています。薬の研究に重点を置いており、大学院進学を視野に入れた教育が大きな特徴です。薬剤師国家試験受験資格は得られませんが、製薬会社や大学で研究・開発に携わる人材、医薬情報担当者(MR)など、活躍の場は広がっています。

  看護学は、大学の場合は4年制、短大の場合は3年制の課程で学ぶことができます。

 

 教育内容は、幅広い視野と豊かな人間性を養う教養科目と高度な看護スキルを身につける専門科目、実践力を養う実習で構成されています。卒業とともに看護師の国家試験受験資格が得られるほか、保健師や助産師の受験資格、高校教諭や養護教諭などの教員免許が取得可能です。

医療技術系統 ~保健、保健衛生、医療技術、医療衛生学部など~

 専門技術の修得を目指す受験生に人気があるのが医療技術系統です。近年、4年制大学での新学部・学科の開設が増えています。医師や看護師、薬剤師とともに、高度化・複雑化する現代の医療現場を支える医療技術のプロフェッショナルを育成しています。

 

新時代の医療を支える高度な技術を修得

 医療技術系統の学部は、国家資格に直結したカリキュラムが特徴です。その内容は、対人ケアが中心のリハビリテーション系と、医療機器を扱う検査系に分けられます。

 

 リハビリテーション系の資格には、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士などがあります。

 

 理学療法士は、けがや病気、老化などによって身体に障害を抱える人たちの日常生活への復帰を支援します。ひじ・膝の曲げ伸ばしや歩行訓練などの運動療法と、マッサージや電気・光線・温熱などを使う物理療法があり、これらを組み合わせて治療を進めます。

 

 作業療法士は身体や精神に障害をもつ人の社会復帰を助ける専門家です。入浴や食事などの日常的な作業のトレーニングや手工芸・陶芸・ゲームなどの趣味や遊びをとおして、心身ともに自立した社会生活を送る力を取り戻し、患者の社会生活能力の回復を助けます。言語聴覚士は、言葉によるコミュニケーションに障害のある人に対し、専門的な検査・訓練・治療を行います。さらに、視能訓練士は、斜視・弱視の訓練・治療や視機能の検査に携わります。

 

 “超高齢化社会” を目前にして、リハビリテーション分野の有資格者が担う役割は拡大しています。就職先は、病院、診療所、リハビリテーションセンターのほか、介護保険制度の導入により、訪問介護での活躍も期待されています。

 

 検査系の資格には、臨床検査技師、診療放射線技師、臨床工学技士などがあります。

 

 臨床検査技師は、病院で患者の血液検査や心電図検査、尿検査などさまざまな検査を行う専門家です。これらの検査結果に基づいて、医師は診断を下したり、治療の方針を決定します。診療放射線技師は、X線や超音波、MRIといった最新の画像診断装置を使って検査をしたり、放射線機器などの管理を行います。また、臨床工学技士は生命を維持する人工呼吸器や透析装置、人工心肺などの操作や保守点検業務などに従事。医学と工学にまたがる知識が求められています。

 

 以上の資格取得を目指す医療技術系学部では、全体的に理系の科目が多くなります。また、医学部や看護学部を併設している大学では共同実習も実施しており、チーム医療について学べるシステムが整っています。

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